映画『ヘルタースケルトン』が描いた、外見の美しさを保つために心身を蝕んでいくスターの悲劇。現在、Netflixなどのストリーミングサービスで改めて視聴され、若年層の間で再評価が進むこの作品は、決してフィクションの中だけの話ではない。容姿や体型がキャリアを左右する芸能界において、極限のルッキズム(容姿至上主義)はいまも根強く息づいている。
役作りのために肉体を削ぎ落とす俳優のストイックさは称賛される一方で、それが個人の健康を脅かすレベルに達したとき、誰がブレーキをかけるべきなのか。画面に映る美しさを追求するあまり、心身のバランスを崩してしまう事例は後を絶たない。映画が警告した欲望の暴走は、形を変えて今も私たちの目の前に提示されている。