現代の韓国映画業界において、本作が改めて高い評価を受けている理由は、単なる笑いにとどまらない鋭い時代観察眼にある。2000年代半ばから急成長を遂げた美容整形カルチャーの過渡期を背景に、人々の美への執着と商業主義の暴走をポップに描き出したバランス感覚は見事というほかない。
激しいバイオレンスや重々しいサスペンスが注目されがちな近年の韓国映画において、スカッと笑えて後味が爽快な上質なエンタメ作品の価値は高まるばかりだ。登場人物たちが不器用ながらも必死に夢を追いかける姿は、理屈抜きで観る者に勇気と爆笑をもたらしてくれる。緻密に張られた伏線と、怒濤のラストへとなだれ込むストーリー展開は圧巻だ。