リメンバー・ミーの犬ダンテの正体は?アレブリヘ化の伏線と犬種の真実

リメンバー・ミーの犬ダンテの正体は?アレブリヘ化の伏線と犬種の真実

リメンバー・ミーの犬ダンテの正体は?アレブリヘ化の伏線と犬種の真実についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

作中でミゲルはこの野良犬を「ダンテ」と呼んでいます。劇中の設定上、ミゲルが憧れていた大スター、エルネスト・デラクルスの代表的劇中映画に登場する愛馬の名前にちなんで名付けられたと語られます。しかし、脚本・演出のメタファーを紐解くと、そこには文学史に刻まれた巨大な仕掛けが存在します。

映画愛好家や文学研究者の間でも広く指摘されている通り、この名前の真のルーツは14世紀イタリアの詩人ダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri)が遺した不朽の古典叙事詩『神曲』です。『神曲』は、生きたまま地獄・煉獄・天国を巡る旅に出た詩人ダンテが、古代ローマの詩人ウェルギリウスに導かれながら死後の世界を旅する物語。つまり、本作におけるミゲルは叙事詩の「ダンテ」であり、旅をナビゲートする野良犬ダンテは、ミゲルを正しい場所へ導く「案内人ウェルギリウス」の役割を逆転して重ね合わされているのです。

劇中には、最初からダンテが尋常な野良犬ではないことを示す緻密な伏線が数多く散りばめられていました。

第一に、生きた人間であるミゲルが「死者の日」の呪いによってガイコツの姿(死者)に近づいた瞬間、ミゲルに触れることができたのは死者の骨とダンテだけでした。第二に、フリーダ・カーロのアトリエでアレブリヘの幻影が舞うシーンにおいて、ダンテは意味ありげに霊獣たちの列へ紛れ込んでいます。そして何より決定的だったのが、「ヘクターに対するダンテの態度」でした。

ミゲル自身は煌びやかなエルネスト・デラクルスに目を奪われ、ボロボロの詐欺師に見えたヘクターを軽視していました。しかしダンテは、出会った最初の瞬間からヘクターに激しく尻尾を振り、猛烈に懐き、ミゲルを懸命にヘクターの元へと引き寄せようと誘導し続けます。外見の虚飾に騙されず、魂の血縁の匂いを本能で嗅ぎ分けていたのは、人間ではなくダンテだったのです。

山田 真由
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山田 真由

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