少し柔らかくなりハリを失いかけた果実を、まるで採れたてのような状態へ劇的に蘇らせる裏技が存在する。かつてテレビ番組のNHK「ためしてガッテン」いちご長持ち検証プロジェクトで紹介され、大きな話題を呼んだ「50度洗い」の技法だ。
ボウルに50度前後(48〜52度)のお湯を用意し、そこに果実を2分から3分ほど優しく浸す。一見すると熱で痛むように思えるが、この微小なヒートショックによって果皮の気孔が刺激を受け、失われた水分を細胞が急速に吸収する現象が起きる。お湯から引き揚げた後に冷水でキュッと引き締め、水分を丁寧に拭き取ることで、驚くほどハリとシャキッとした食感が復活するのだ。少ししおれた果実を手に入れた際には、試す価値のある科学的な知恵と言える。