エンジンが停止している間、車内のあらゆる電装品は12Vのバッテリーが蓄えた電力のみで動作している。では、ライトを消し忘れた場合、具体的にどれくらいの時間で電力を使い果たすのだろうか。その限界時間は、点灯させているライトの種類やバッテリーのコンディションによって大きく揺れ動く。
一般的に、メインのヘッドライト(ハイビームやロービーム)をつけたまま放置した場合、早ければ約3時間から5時間程度で深刻なバッテリー上がりを引き起こす。ハロゲンバルブや初期のHIDランプは消費電力が大きく、バッテリーへの負荷が想像以上に重い。一方で、近年のLEDヘッドライトは省電力化が進んでいるものの、一晩放っておけばやはりバッテリーは底をつく。
車幅灯(スモールランプ)やライセンスランプ程度の小さな灯火であれば、10時間から20時間ほど持ちこたえるケースもある。しかし、現場で長年修理に携わる自動車整備士は「カタログ上の数字はあくまで新品バッテリーでの理論値に過ぎない」と念を押す。すでに使用から2年以上が経過しているバッテリーや、冬場の極端な低温下では、わずか1〜2時間の消し忘れでもエンジンがかからなくなる事例が後を絶たない。