堤氏がプロデューサーとして手腕を振るった代表的番組の一つが『ニュースJAPAN』だ。深夜の報道番組でありながら、スタイリッシュな映像表現とエッジの効いた企画で高い評価を獲得。視聴者を惹きつける演出手腕は業界内で絶賛された。
しかし、こうした多忙を極める報道・情報番組の現場は、プライベートな生活を極限まで削ることを意味していた。連日の深夜勤務、突発的な事件事故への対応。テレビ放送業界の第一線で戦い続ける堤氏の日常は、家庭での穏やかな時間を確保することを極めて困難にしていた。
有賀さんもまた独立後は多忙な日々を送っており、育児という現実が加わったことで、二人の生活サイクルは完全にすれ違っていく。現場第一主義のテレビマンと、母となり家庭の基盤を築こうとした女性。仕事への情熱が強ければ強いほど、その隙間は広がっていったのだった。