活きた花咲ガニを丸ごと茹で上げる工程は、自宅での醍醐味であると同時に、塩加減と時間配分で味が劇的に変わる重要なステップです。旨味を逃さない活カニの花咲の茹で方における黄金律を整理しました。
まず、蟹全体がしっかり浸かる大きめの鍋を用意し、水に対して塩分濃度3〜4%(水1リットルにつき塩30〜40g)の塩水を作って沸騰させます。蟹の足を縛ったまま、旨味たっぷりのカニミソが流れ出ないよう必ず「甲羅を下(腹を上)」にして投入します。再沸騰してから中火で15分〜20分ほどじっくり茹で上げ、火を止めた後に氷水でサッと締めると、殻から身が綺麗に外れやすくなります。
茹でたての身を楽しんだ後は、殻の出汁を余すところなく味わいましょう。ぶつ切りにした殻と脚を味噌仕立てで煮込む「花咲ガニの鉄砲汁」は、根室の漁師町発祥の伝統レシピです。殻から染み出す濃厚なエキスと味噌の相性は圧巻で、最後の一滴まで濃厚な旨味を満喫できます。
さらに、メスが手に入った場合は花咲ガニのメス(子持ち)の内子・外子にも注目です。甲羅の中に詰まった鮮やかな朱色の内子は「海の宝石」とも称され、ウニやカラスミを凌駕するねっとりとしたコクと濃厚な旨味を誇ります。