日本のエンターテインメント界において、「徹底した役作り」といえば真っ先に名前が挙がるのが鈴木亮平だ。しかし、『西郷どん』で見せた肉体改造のレベルは、これまでのキャリアの中でも群を抜いていた。彼は若き日の引き締まった青年期から、晩年の男気あふれる巨大な体躯へと変貌を遂げるため、緻密に計算された増量計画を実行に移した。
単に体重を増やすだけではない。首の太さ、肩幅の厚み、そして力強い足腰。西郷隆盛という人物が持っていたとされる圧倒的な存在感を体現するため、100kg近くまで体重を引き上げる壮絶なコンディショニングを行ったという。食事制限と筋力トレーニングの反復。その背後には、役柄に対する妥協なきプロフェッショナリズムが息づいていた。