なぜこれほどまでに特定の1頭へ集中したのか。その答えは競馬血統学の概念を塗り替えた圧倒的な遺伝力にある。
父から受け継いだ鋭い切れ味と卓越した柔軟性、そして心肺機能の高さは、母系の血統を選ばず産駒へ正確に引き継がれた。芝の根幹距離におけるスピード勝負において、ディープインパクト産駒は他を寄せ付けない圧倒的な勝ち上がり率を誇ったのだ。
距離適性や馬場状態を問わず勝ち星を積み重ねる姿は、血統の淘汰が激しい近代競馬において「完璧な解」として君臨した。生産者にとって、彼の血を引く産駒を手に入れることは勝利への最短ルートを意味していた。