水槽内で成熟したエンゼルフィッシュは、自然と相性の良いペアを形成し、幅広の水草の葉やヒーターカバー、ガラス面などに産卵を行います。産卵から稚魚の浮上、親魚による子育ての様子を観察できるのは本種の最大の醍醐味です。
しかし、繁殖行動は親魚の体力を激しく消耗します。特にメスは短期間に何度も産卵を繰り返すとエネルギーを使い果たし、寿命が短くなる傾向があります。また、産卵期は縄張り意識が極限まで高まり、同居魚への激しい攻撃や威嚇によって自身も疲弊します。
純粋に個体の長生きを最優先したい場合は、過度な水温上昇や頻繁な換水などの「産卵トリガー」をあえて刺激せず、ペアが興奮状態になりすぎない落ち着いた単独管理やゆとりある環境を選択するのもひとつの選択肢です。