押尾川親方(本名:成田旭)の相撲人生は、常に「小柄な体躯をいかに技術と知性で補うか」という挑戦の連続でした。秋田県北秋田市出身で、中央大学相撲部時代には学生横綱に輝くなど輝かしい実績を引っ提げて尾車部屋に入門。2002年5月場所の初土俵から瞬く間に頭角を現しました。
身長170cm前後と力士としては決して恵まれない体格でありながら、鋭い立ち合いと強烈な突き押し、卓越した取り口で関脇まで昇進。幕内在位は歴代上位となる68場所、通算出場回数は1257回を記録し、39歳まで幕内の土俵を務め上げた姿は「角界の鉄人」と称賛されました。
2019年初場所で現役を引退した後は、年寄名跡「押尾川」を襲名。名伯楽として知られた師匠・尾車親方のもとで部屋付き親方として後進の指導にあたり、親方としての第一歩を堅実に踏み出しました。