華やかな話題の裏で、深刻な課題も浮き彫りになっている。実はヒトツバタゴは、環境省のレッドリストで絶滅危惧II類(VU)に指定されている希少植物だ。野生状態での分布は岐阜県・愛知県の木曽川流域と、長崎県対馬という極めて限られた地域に分断して自生する、非常に珍しい隔離分布をとっている。
観光客の急増に伴い、根元を踏み固めてしまう「踏圧(とうあつ)」被害や、写真撮影のために枝を折るマナー違反が深刻化している。また、都市部に植樹された街路樹においても、排気ガスや舗装道路による水分不足、近年の酷暑による樹勢の衰退が懸念されている。自治体や市民ボランティアによる土壌改良や立ち入り制限ゾーンの設置など、持続可能な保護策が急務となっている。