菅田将暉という役者は、これまでも肉体を自在にコントロールしてきた。映画『あゝ、荒野』では、プロボクサーの体を作り上げるために激しいトレーニングと増量を敢行。一方で、別の作品では病的な細さを表現するために一気に体重を落とすなど、その変幻自在ぶりは業界内でも有名だ。
しかし、今回の減量はこれまでのものとは一線を画している。これまでは「動ける体」や「健康的な引き締まり」を前提としていたが、今回は明らかに「衰弱」をデザインするためのものだった。彼に近いスタッフは、「現場での彼は、言葉数が極端に減り、まるで別人のような冷たい空気を纏っていた」と証言する。