中高年以降で「過去に部活動などでひどい捻挫を経験したことがある」という方に多発するのが、足関節軟骨の摩耗と骨の変形を伴う病態です。ここでは変形性足関節症の症状の詳細まとめとして、その進行プロセスを紐解きます。
足関節は膝や股関節に比べて関節軟骨が薄く、わずか1.5〜2ミリ程度しかありません。若い頃に靭帯損傷(重度の捻挫)を起こしたまま適切な固定やリハビリを行わずに放置すると、関節の安定性が失われ、軟骨へ不均等な荷重ストレスがかかり続けます。その結果、数年から数十年という年月をかけて徐々に軟骨がすり減り、骨同士が直接ぶつかり合って骨棘(こつきょく:骨のとげ)が形成されます。
症状は以下のように段階的に進行します:
- 初期:起床時や歩き始めに足首がこわばり、外くるぶしや内くるぶしの周囲がかすかに腫れぼったい。歩いているうちに軽快するため、単なる疲労と誤認しやすい。
- 進行期:長時間の歩行や階段の昇降で明確な痛みが生じ、くるぶしの周囲が硬く腫れ上がり、骨の出っ張りが目立つようになる。足首の可動域が狭まり、正座やしゃがみ込みが困難になる。
- 末期:安静時や夜間にもズキズキとした痛みが続き、関節の隙間が完全に消失。足首が外側や内側に傾いたまま固まり、歩行困難に陥る。
失われた軟骨は自然再生しません。末期に至ると、関節を固定する手術(足関節固定術)や人工関節置換術が必要となるため、くるぶしの腫れや違和感を覚えた段階での早期発見・保存的治療(インソール療法や運動療法)が極めて重要になります。