国立国会図書館が「日本最大の漫画アーカイブ」と呼ばれる根拠は、国立国会図書館法に明記された「納本制度(のうほんせいど)」にあります。この制度は、国内で発行されたすべての出版物を国立国会図書館に納入することを出版者に義務付けた公的な収集・保存システムです。
学術書や公的資料だけでなく、商業出版された漫画単行本、月刊誌・週刊誌、絵本、写真集、同人誌流通を経た一部の商業誌に至るまで、活字・視覚表現を問わず文化的所産として収集対象に指定されています。納入された資料は、現在および将来の国民が共有する文化的遺産として永久に保存される仕組みです。
街の公立図書館では「人気の漫画がボロボロになって廃棄された」「蔵書スペースの都合で古いコミックが除籍された」という事態が起こります。しかし国会図書館では、原則として廃棄されることなく、徹底した温度・湿度管理のもとで半永久的にバックナンバーが保管され続けます。そのため、古書店やネットオークションでも見つからない幻の作品が、当時のままの姿で保管されているのです。