作品の根幹を成すのは、謎めいた巨大犯罪シンジケートである黒の組織と、それを追う公的機関の苛烈な情報戦だ。一見すると単純な善悪の対立に見える構図は、内部潜入者や各機関の利害関係によって極めて複雑な相関図を描き出している。
最前線で対立しつつも時に利害が一致する、警視庁、公安、そしてFBI。特に米連邦捜査局(FBI)の捜査官・赤井秀一と、日本警察の暗部を担う組織との水面下の攻防は、物語に圧倒的な緊張感をもたらしている。単なる協力関係とは呼べない血生臭い因縁が、彼らを引き裂き、同時に結びつけているのだ。