軽快なステップと絶え間ない笑顔。その裏に隠された努力の量は想像を絶する。一見すると楽しげなダンスステップも、全員の呼吸を合わせ、音のピッチを保ち、ミリ単位で列を揃え続ける作業の結実だ。大型の管楽器を抱えて走り回る肉体的負荷は、アスリートと同等かそれ以上と言っても過言ではない。
部員たちは日々の練習で、音の一本一本、足の上げる角度一つひとつを徹底的に検証する。妥協のない反復練習があってこそ、本番のステージで緊張を微塵も感じさせない「歓喜の伝播」が可能になるのだ。汗と涙が染み込んだ練習場の床こそが、あの輝かしい笑顔の真の出発点にほかならない。