この特有の排泄・衛生文化は、現代韓国の社会構造や映像作品とも深く結びついている。アカデミー賞を受賞した奉俊昊(ポン・ジュノ)監督の映画『パラサイト 半地下の家族』を思い浮かべてほしい。作品の中で、主人公一家が暮らす半地下住宅のトイレは、部屋の床面よりも一段高い階段の上に設置されていた。
Netflixなどの配信サービスを通じて世界中で視聴されたあの象徴的なシーンは、水害対策だけでなく、低層階における下水道インフラの水圧不足という現実的・構造的な課題をあぶり出していた。都市の急速な発展に伴い、インフラの格差が生活空間の細部にまで色濃く反映された歴史の一端がそこにある。