制度の持続可能性を高めるため、厚生労働省と日本年金機構は矢継ぎ早に構造改革を進めている。法的な基盤となる国民年金法の改正論議では、被用者保険(厚生年金)の適用拡大や、国民年金保険料の納付期間を現行の40年間(60歳まで)から45年間(65歳まで)へと延長する案などが集中的に審議されてきた。
こうした動きの根底にあるねらいは、短時間労働者やパート・アルバイト層をより手厚い厚生年金の枠組みに取り込み、将来の無年金・低年金リスクを低減させることだ。社会全体の支え手を増やし、年金財政の基盤を底上げすることを目指している。納付期間の延長は一時的な負担増を伴うものの、将来受け取る基礎年金の満額受給額を引き上げる効果も期待されており、制度の骨組みを時代に合わせて修正する過渡期を迎えている。