大間の代名詞とも言える一本釣り。それは巨大なクロマグロと一対一で対峙する豪快な漁法だが、同時に極めてリスクの高い経営を強いられる。津軽海峡の激しい潮の流れと格闘しながら、数日間にわたって船を走らせても、獲物がゼロという日は珍しくない。
沿岸漁業に携わる漁師たちの収入は、完全な歩合制だ。釣れなければ収入はゼロ。それどころか、一回出港するだけで数万円の燃料代が飛んでいく。さらに近年は世界的な燃油高やクロマグロの漁獲枠制限が重くのしかかる。大間の山本さんも例外ではなく、釣れない時期が続けば生活費どころか船の維持費すら危うくなるという厳しい荒波の中で勝負しているのだ。