今年の仮装トレンドを決定づけているのは、世界規模で拡大を続ける定額制動画配信サービスの存在だ。映画館の枠を飛び越え、リビングルームから瞬く間にバイラルするコンテンツが、秋の夜を彩るキャラクターの勢力図を塗り替えている。
NetflixやDisney+が相次いで投下する最新のダークファンタジーやサスペンス作品は、配信開始からわずか数週間でコスチューム市場を席巻する。往年の名作ホラーである映画『ハロウィン』に登場するブギーマンのような不滅のアイコンが再評価される一方で、最新ドラマの奇抜なヴィランたちが瞬く間に街へ溢れ出すスピード感は圧巻だ。
国内アニメの存在感も際立つ。劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』が提示したような、祝祭の夜を舞台にしたサスペンスフルな世界観に憧れ、作中の意匠を精巧にオマージュするファンは後を絶たない。画面の向こう側のフィクションを自らの肉体で再現する情熱が、秋のカルチャーシーンを力強く牽引している。