矢沢あい作品を語る上で外せないのが、徹底的に構築されたファッション描写だ。『ご近所物語』に登場するスタイリングは、Vivienne Westwoodをはじめとする当時の世界的デザイナーズブランドの文脈を取り入れつつ、矢沢独自のフィルターを通して再構築されていた。
厚底ブーツ、アシメトリーなヘアスタイル、ポップな色使いとヴィンテージ要素のミックススタイルは、2026年代半ばのアパレルトレンドと完璧に共鳴している。現在、東京の古着市場や世界のファッション都市において、『ご近所物語』のキャラクターたちが着用していたコーディネートをサンプリングするスタイリストやインフルエンサーが後を絶たない。キャラクターの装いそのものが、時代を超えたスタイルブックとして機能しているのだ。