プロ生活17年。日本野球機構(NPB)のトップレベルで戦い続けた平田良介に突きつけられたのは、あまりにも残酷な戦力外通告だった。2026年シーズンオフ、長年捧げた中日ドラゴンズからの打診は指導者就任やフロント入りではなく、現役続行を希望するなら退団という選択肢だった。まだ老け込む歳ではない。心身ともに戦える手応えは十分に残っていた。
「他球団で必要とされる場所があるはずだ」。そう信じてNPB他球団からのオファーを待ち続けた。しかし、現実は甘くなかった。オファーが届かない日々が続き、刻一刻と時間が過ぎていく。現役への強いこだわりと、迫りくる現実との狭間で、夜も眠れぬ葛藤が続いたという。最終的に彼が選んだのは、独立リーグや海外での現役続行ではなく、スパイクを脱ぐという決断だった。引き際を自ら決める苦しみは、プロ野球の世界で生き抜いたものだけが知る壮絶な経験だ。