呂律が回らない高齢者は危険?脳梗塞の前兆と命を守る緊急対処法

呂律が回らない高齢者は危険?脳梗塞の前兆と命を守る緊急対処法

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臨床の現場や在宅介護のリアルな手記、家族会などで繰り返し語られるのは、「まさかあの違和感が脳梗塞だとは思わなかった」という痛切な悔恨の声です。

ある70代後半の男性と同居する長女の手記には、当時の異変が生々しく記録されています。
「夕飯時、父が『お茶をくれ』と言った声が、妙にくぐもって『お、あ…あ』と聞こえました。父自身は『入れ歯の噛み合わせがズレただけだ』と照れ笑いを浮かべ、そのまま寝室へ向かってしまったのです。『疲れているのだろうから、一晩寝かせれば治るだろう』と判断したのが最大の過ちでした。翌朝起こしに行くと、父はベッドから転落し、右半身が完全に麻痺して声も出せない状態になっていました。医師からは『昨夜の時点で救急車を呼んでいれば、麻痺を残さずに済んだ可能性が高かった』と告げられ、胸が張り裂けそうでした」

在宅ケアマネジャーの証言でも、同様の「見逃し」が後を絶たない実態が浮き彫りになっています。
「デイサービスの送迎時、利用者の挨拶がいつもより不明瞭だったり、お茶を飲むときに片方の口元からこぼれたりする異変に気づくことがあります。しかし、家族に伝えても『今朝からちょっと寝ぼけているみたいで』と軽く流されてしまうことが少なくありません。高齢者は自分自身の身体の衰えを認めたがらない心理(否認)が強く働きます。本人が『大丈夫だ』と主張しても、周囲が客観的な兆候を拾い上げなければなりません」

こうした証言が共通して示しているのは、患者本人も家族も、発症初期の「わずかな呂律の悪化」を過小評価してしまうという危険な現実です。

山下 哲也
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山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。