バンクーバーの激闘から4年、2014年のソチ五輪で2人は再び顔を合わせます。浅田真央にとって集大成となったこの大会は、まさに劇的なドラマの連続でした。ショートプログラムでジャンプのミスが重なり16位と大きく出遅れるという絶望的な状況から、翌日のフリーで見せた滑りは、世界中のスケートファンの胸を打ちました。
冒頭のトリプルアクセルを皮切りに、全6種類8度すべてのジャンプを完璧に着氷。ラフマニノフの旋律に乗せて滑り切った浅田真央の「伝説のフリー演技」は、メダル争いを超越した魂の演技として語り継がれています。演技直後、リンクの上で天を見上げて流した涙は、競技フィギュアの枠を超えた感動の瞬間でした。
一方のキム・ヨナも、プレッシャーの中でミスのない洗練された演技を披露し銀メダルを獲得(優勝はロシアのアデリナ・ソトニコワ)。表彰式後、キム・ヨナもまた控室で涙を流しました。背負わされ続けた巨大な重圧から解放された2人の涙は、互いに全力で時代を駆け抜けた証でした。