2026年の今、残存する営業区間の中で特に注目を集めているのが両毛線である。織物の街・桐生や足利を抜け、前橋と小山を結ぶこの路線では、湘南色の帯を巻いた4両編成が今なお主力を担っている。平坦な関東平野の北端を力強く駆け抜ける姿は、往年の高崎線黄金期を彷彿とさせる。
また、中央本線や篠ノ井線の長野地区では、山岳路線ならではの急勾配と冬の雪景色に挑む姿が見られる。標高の高い姨捨駅付近のスイッチバックを通過するシーンは、日本屈指の絶景鉄道風景として名高い。
沿線には連日多くの愛好家が詰めかけている。だが、一部で見られる私有地への無断立ち入りや線路内への接近といった危険行為は、運行トラブルや撮影規制を招く要因になりかねない。残された日常を記録する側にも、沿線住民や乗務員への敬意と節度ある姿勢が強く求められている。