旧統一教会問題を巡る解散命令請求の手続きが司法の場で進展する一方、水面下では深刻な財産隠しや海外流出の懸念が現実味を帯びている。法人格の剥奪だけで被害者の実質的な損害回復が達成されるわけではない。真の被害者救済を実現するためには、包括的な特別措置法や財産保全の制度化が不可欠であると紀藤氏は強く警鐘を鳴らす。
不当寄附勧誘防止法の施行以降、現場では立証責任の重さや取消権行使の厳格すぎる要件が大きな足かせとなってきた。2026年を見据えた法改正の議論において、紀藤氏が提唱するのは「配慮義務の義務化」と「第三者による取消権の拡充」だ。親の財産散財を子どもが差し止める法的手段がなければ、二世問題の抜本的解決には至らない。テレビ報道が華々しい法廷劇の表面を追う裏で、実務の最前線では制度の穴を埋める緻密なロジックの構築が急務となっている。