「親展と書かれている郵便物を勝手に開けると犯罪になるのか」という疑問は非常に多く寄せられます。結論から言えば、正当な理由なく他人の封かんされた郵便物を開封する行為は、刑法第133条の「信書開封罪」に該当する可能性があります。
信書開封罪が成立した場合、1年以下の懲役または20万円以下の罰金が科されます。また、手紙を隠したり破棄したりした場合には、刑法第263条の信書隠匿罪(信書秘匿に関する罪)として処罰の対象になります。
ここで議論になりやすいのが「家族間の開封」です。同居している家族であっても、受取人本人から「郵便物を開けて確認しておいてほしい」という包括的または個別的な承諾を得ていない限り、原則として勝手に開封する権利はありません。
信書開封罪は被害者からの告訴が必要な「親告罪」であるため、家族間で直ちに刑事告訴へ発展するケースは稀ですが、夫婦間の不倫調査や財産トラブル、成人した親族間などでは深刻な法的紛争の引き金になる事例も存在します。「家族だから許される」という思い込みは禁物です。