日本の法律は、婚姻届を出していない関係に対して極めて冷淡だ。内縁関係であれば一定の法的保護が受けられるケースもあるが、それは「お互いに他に配偶者がいないこと」が前提となる。つまり、本妻がいる状態での「お妾さん」関係は、法的には単なる不法行為(不貞行為)の共同不法行為者とみなされるに過ぎない。
今回の裁判でも、裁判所は「公序良俗に反する契約」として、遺言の一部を無効とする判断を下した。どれだけ長年連れ添い、実質的な夫婦のような生活を送っていたとしても、法の光が当たることはない。男性の庇護を失った瞬間、女性は一転して路頭に迷うリスクを常に抱えている。