1988年、シブがき隊は「解隊」という名のもとに活動へ終止符を打った。当時、メディアは盛んにメンバー間の不仲説を書き立てたが、実情は単純な人間関係の摩擦だけでは語り切れない。
ストイックに独自の美学を追究し本格派俳優へと舵を切った本木雅弘。卓越したトーク力と仕切りで情報番組の看板司会者としての地位を築いた薬丸裕英。そして、飾らない人柄でタレントやバイプレイヤーとしてのポジションを確立した布川敏和。三者三様の強い個性と才能が、グループというひとつの器に収まりきらなくなった必然の帰結だったのだ。
「仲が悪かったわけじゃない。ただ、それぞれが見つめる未来が違いすぎた」――後年、布川がそう振り返ったように、青春を分かち合った戦友だからこそ、お互いの領分を侵さず、干渉しすぎない絶妙な距離感を保ち続けている。