ネット検索で「山国川河川プール」と打ち込むと、サジェスト候補に「営業中止 理由」や「事故 真相」といった物々しい語句が現れます。これから子どもを連れて行こうとする親世代にとって、最も看過できない情報といえます。取材班が中津市や地域の報道記録を調査したところ、そこには複数の要因が重なり合った誤解の実態が浮かび上がってきました。
まず「営業中止の噂」についてです。山国川流域は過去、梅雨末期の集中豪雨や線状降水帯による河川氾濫に見舞われた歴史があります。特に本耶馬渓から山国町にかけてのエリアでは、激しい増水によって流木や土砂がプール内に堆積し、清掃および復旧工事のためにやむなくシーズン途中で閉鎖された年がありました。自治体が利用者の安全を最優先に講じた「豪雨後の安全確保のための臨時休園」という措置が、ネット上で尾ひれをつけて「無期限の営業中止」として伝播してしまったのが事実の構図です。
次に「事故の真相」について検証します。山国川河川プール自体の管理区域内において、過去に全国ニュースとなるような死亡事故が多発しているわけではありません。しかし、広大な山国川本流域や、飛び込みスポットとして知られる近隣の本耶馬渓周辺の自然渓谷では、遊泳中の若者が深みにハマる水難事故が散発的に発生しています。これらの本流で起きた痛ましい事故の報道と、安全対策が施された「河川プール」の名称が混同され、ネット上の知恵袋やSNSで事実関係が曖昧なまま一人歩きしたことが、検索需要を生み出す直接的な引き金となっています。