教育現場におけるトレンドの根底には、教科横断的な探究学習を重視するSTEAM教育の急速な浸透がある。文部科学省が掲げる新しい学習指導要領でも、自ら課題を見つけて解決する「生きて働く力」の育成が強く求められている。決まった正解のない廃材をどう組み合わせ、思い描いた形に落とし込むかという作業は、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、アート(Art)、数学(Mathematics)の基礎を自然に網羅する。
いまや知育玩具業界もこのムーブメントを無視できない。あらかじめ遊び方が固定されたハイテク玩具に比べ、何にでも化けるトイレットペーパーの芯は、子どもの自由な発想を邪魔しない「究極のオープンエンド・トイ」として幼児教育の現場で再評価されている。筒を覗けば望遠鏡になり、転がせば車輪になる。素材自体のシンプルさが、脳のひらめきを加速させるのだ。