食と芸能を堪能した後は、深い歴史のレイヤーを歩いてみよう。駅から徒歩圏内、あるいはバスでわずかの場所にそびえる浜田城跡は、江戸時代に浜田藩の城下町として栄えた歴史を色濃く残す史跡だ。高台にある石垣の上からは、青々とした日本海の絶景が一望でき、かつての城主たちが見たであろう景色が広がっている。
また、この石見地方は『万葉集』の代表的歌人・柿本人麻呂が晩年を過ごし、数々の切ない恋の歌を詠んだ地としても名高い。市内各地には歌碑が点在し、歴史ファンや文学好きにとってはたまらない散策コースとなっている。古い街並みの残り香を楽しみながら風情ある小道を歩けば、いにしえの時にタイムスリップしたかのような静かな感動が押し寄せてくる。