一連のムーブメントの底流にあるのは、総監督を務めた庵野秀明の並々ならぬリアリズムへの執着だ。架空のブランドでお茶を濁すのではなく、実在する製品や企業と真摯に向き合う姿勢が、作品全体に揺るぎない現実味をもたらした。
版権を管理する株式会社カラーの厳格な監修のもとで行われる現代のアニメコラボレーションは、かつてのキャラクター商売の域を遥かに凌駕している。酒蔵の醸造家とクリエイターが膝を突き合わせ、ラベルデザインにとどまらず、使用する酒米や精米歩合、熟成期間に至るまで議論を重ねる。この妥協なき情熱こそが、本物志向のファンを唸らせる名作酒を産み出し続ける原動力なのだ。