この歴史的な夜を彩ったセットリストは、代表曲を惜しみなく投入しながらも、あいみょんの音楽的歩みを振り返るような極めて完成度の高い全18曲で構成されました。アンコールを行わず、本編だけで全感情を吐き切る構成は、彼女が敬愛するフォークシンガーたちの流儀を受け継いだものです。
ライブの幕開けを飾ったのは「憧れてきたんだ」。甲子園という憧れの場所に降り立った第一声としてこれ以上ない選曲で口火を切ると、中盤では「ハルノヒ」「マリーゴールド」「愛を知るまでは」といった国民的アンセムを次々と披露。ギターを叩きつけるように激しくかき鳴らしながら歌われたインディーズ時代の代表曲「貴方解剖純愛歌 〜死ね〜」では、スタジアムがライブハウスさながらの熱気に包まれました。
そして、この公演のハイライトとなったのが、タイトルチューンでもある新曲「サーチライト」の初披露でした。この楽曲は、甲子園球場でのワンマン開催が決まったことを受けて書き下ろされた特別な1曲です。あいみょん自身が「西宮の街で過ごした日々、迷いながら進んできた道、そして甲子園の夜空を照らす光」をイメージして紡ぎ出しました。
演奏前、彼女の合図とともに4万5000人の観客が一斉にスマートフォンのライトを点灯。夕闇が落ちた甲子園球場が、無数の光の海へと姿を変えました。さらに球場上空へ向けて巨大なサーチライトが照射される中、感情を絞り出すように歌い上げられた「サーチライト」は、会場にいたすべての人の記憶に刻まれる奇跡的な光景を作り上げました。