大学生活の集大成となる研究室選びにおいて、伊野尾慧は都市計画や防災都市づくりを専門とする菅野裕順研究室(現・地域共生社会や景観デザインを扱う研究室グループ)に所属しました。
卒業論文の執筆時期は、2011年3月の東日本大震災の発生と重なっていました。伊野尾慧は研究室の仲間とともに、甚大な津波被害を受けた岩手県陸前高田市などの被災現場へ幾度となく足を運びました。現地住民へのヒアリング調査を重ね、震災前後のコミュニティの変化や、災害公営住宅・集会場が果たすべき役割を分析し、復興支援に向けた建築・都市デザインの提言をまとめ上げました。
現地の生の声を聞き取り、机上の空論ではない実効性のある空間提案を模型や図面に落とし込んだ卒業論文は、教授陣からも「地に足のついた優れた研究」と評されました。このときのフィールドワーク経験が、現在の報道番組や情報番組で見せる思慮深く誠実なコメント力の土台となっています。