映画での成功を経て、古手川祐子はテレビドラマの分野でも唯一無二のポジションを確立した。特に『土曜ワイド劇場』をはじめとする各種サスペンスドラマでは、複雑な過去を持つヒロインや犯人役を陰影豊かに演じ分け、視聴率を弾き出す立役者となった。彼女が登場するだけで画面に重厚な緊張感が漂い、作品全体の質が一段引き上げられた。
また、本格派の時代劇においても彼女の存在感は際立っていた。端正な顔立ちと美しい所作、凛とした発声は、武家の女性や粋な町人女性を見事に表現。殺伐とした時代劇の世界に洗練された華やぎを添える存在として、多くの監督や脚本家から絶大な信頼を寄せられていたのである。