かつては香川県内を中心としたローカルな食文化だった骨付鳥だが、日本テレビ系『秘密のケンミンSHOW』をはじめとするメディアで度々取り上げられたことで、その名は全国区へと一気に広がった。現在では、昼間に讃岐うどんの名店を巡り、夜は一鶴で骨付鳥を味わうというコースが、香川におけるフードツーリズムの黄金ルートとして定着している。
丸亀発祥の伝統が県都である高松の繁華街で洗練され、観光客と地元住民が肩を並べてジョッキを傾ける空間は、地方都市の外食文化が持つ力強さを象徴している。観光資源としての食が単なる消費にとどまらず、訪れた者の記憶に深く刻まれる体験へと昇華されている現場がここにある。