ターミナルビルを運営する新潟交通株式会社の敷地内、吹き抜けの通路に面した「名物 万代そば」。看板に掲げられた創業当時の風情はそのままに、ひっきりなしにバスが出入りする轟音のなかで、絶え間なく注文の声が飛び交う。カウンター越しに手渡されるのは、並盛でもずっしりと重い平皿だ。
朝8時の開店と同時に、出勤前のサラリーマンや旅行者が吸い込まれていく。昼時には券売機を取り囲む列が数十メートルに伸び、通路を埋め尽くす。立ったまま素早く平らげ、水を飲み干して足早に立ち去る客たち。この独特なスピード感と昭和のノスタルジーが凝縮された空間こそ、新潟の日常を象徴する風景に他ならない。