「ぱんちょう」の暖簾をくぐると、誰もがメニュー表の前で一瞬首をひねることになる。一般的な和食店では「松・竹・梅」の順で価格やグレードが上がるのが常識だが、この店では「華・梅・竹・松」の順で肉の枚数が増え、価格が高くなるのだ。つまり、「松」が最もリーズナブルで、「華」が最も贅沢なメニューとなっている。
このユニークな命名の裏には、初代女将である阿部ツナ氏の深い愛情とユーモアが隠されている。「私の名前が“ツナ(梅)”だから、梅を真ん中の良い位置にしてあげたい」「来てくれたお客様に花を持たせたい(華)」という思いから、この独特なランク付けが生まれたという。肉の質自体はどのグレードでも同じ最高品質の豚ロースが使用されており、純粋にお腹の空き具合や好みの枚数で選べる心遣いが嬉しい。