怪人協会編の激化に伴い、読者の間では一時ワンパンマンのキング死亡説が急速に浮上しました。幹部級の怪人たちが次々と命を落とす凄惨な戦場において、戦闘能力を持たない一般人が最前線へ取り残されれば、即死しても不思議ではありません。実際、黄金精子や覚醒ガロウが放つ狂気的なプレッシャーの渦中に立ち尽くす姿は、まさに絶体絶命の危機でした。
しかし、彼は持ち前の強運と、その場にサイタマや他の上位ヒーローが乱入するタイミングの妙によって生き延びました。死亡説はあくまで、ブラフで切り抜けられる限界を超えた展開に対する読者の懸念が生んだ噂に過ぎませんでした。
己の無力さを克服するための「覚醒」への試み
死線を潜り抜けた後の原作最新展開において、キングの心境には大きな変化が生じています。怪人協会編で仲間たちが血を流して戦う姿を間近で見た彼は、他人の手柄にタダ乗りして怯え続ける日々に耐えられなくなり、「本物の力を手に入れたい」と渇望するようになります。
キングはシルバーファング(バング)の道場や、その他各地の武術家・格闘家の門を叩き、弟子入りを志願して回りました。しかし、ここでも「地上最強のキングが教えを乞うはずがない」「我々の技量を試すための高度な問いかけではないか」と周囲が過剰に構えてしまい、ことごとく入門を断られてしまいます。現状、肉体的な「覚醒」を果たして必殺技を放てるようになったわけではありません。しかし、虚像の自分を自覚し、泥臭く自力で前へ進もうとする精神的な覚醒が始まっています。