こうした重大事件において、世間が陥りやすい盲点が「加害者家族への連座的責任の追及」です。
ネット上では「家族も同居していたなら様子がおかしいことに気づけたはずだ」「家族も責任を取って公に謝罪すべきだ」といった極端な意見が散見されます。しかし、法的に見ても道義的に見ても、成人の職業上の過失運転に対する刑事責任は行為者本人に帰属するものであり、家族に直接的な法的責任はありません。
過去の重大交通事故事例を振り返っても、容疑者の自宅に押しかける迷惑系配信者や、無関係な子供や親族の勤務先・通学先を特定して嫌がらせを行うケースが後を絶ちません。八千代町下根の自宅周辺でも、過度な取材攻勢や見物人の徘徊が近隣住民の平穏な生活を脅かすリスクが生じています。
被害者への誠心誠意の償いや民事上の損害賠償は、容疑者本人および運行供用者責任を負う勤務先企業、そして加入する任意保険会社等を通じて法的手続きに沿って行われるべきものです。家族を標的にしたネットリンチは、新たな人権侵害と二次被害を生み出すだけであり、厳に慎むべき境界線といえます。