月額料金を劇的に抑えられる格安SIMを検討する際、「電波が悪いのではないか」という不安を抱く読者は少なくありません。ここで押さえておくべきなのは、「電波の届く範囲(エリア)と通信パイプの太さ(速度帯域)は別物である」という通信インフラの原則です。
IIJmioやmineoといった独立系MVNOは、ドコモやauから基地局の電波そのものを借り受けてサービスを提供しています。そのため、スマホが電波を拾える範囲自体は大手キャリアと100%同一です。山奥でドコモ回線のMVNOを使えば、ドコモ本家と同じ場所でアンテナピクトが立ちます。
しかし、決定的な違いは「昼休み(12:00〜13:00)や夕方の混雑ピーク時」に訪れます。MVNOは大手キャリアから「一定の太さのデータ専用パイプ」を借りているため、利用者が一斉に集中するとパイプ内が過密状態になり、キャリア側による帯域制御(速度制限)がかかります。
その結果、アンテナは満本立っているのに下り速度が1Mbps前後に急降下し、Webサイトの画像が表示されなかったり、コード決済のバーコード生成に数十秒待たされたりする現象が生じます。日常の快適な電波環境を最優先しつつ固定費を下げたいのであれば、大手キャリアの自社ネットワークをそのまま優先利用できる「サブブランド(UQ mobile、Y!mobile)」や「オンライン専用プラン(ahamo、LINEMO、povo2.0)」を選択するのが合理的な防衛策です。