海面から電柱が立ち並ぶ幻想的な光景で全国的なブームを巻き起こした江川海岸。SNSでは「今も電柱はあるの?」という疑問が度々投稿されますが、結論から言えば江川海岸の海中電柱はすべて撤去されています。
電柱が設置された本来の目的は、沖合にあったアサリ密漁の監視小屋へ送電するためでした。しかし監視体制の近代化に伴い小屋が役目を終え、海水による柱や金具の著しい腐食、台風時の倒壊リスクといった安全面への配慮から撤去工事が実施されたという経緯があります。
シンボルだった電柱が姿を消した今でも、江川海岸が誇る木更津海岸の絶景夕日の価値は一切色褪せていません。遠浅の干潟に張った薄い水面が空を鏡のように映し出すマジックアワーには、対岸にそびえる富士山の稜線と京浜工業地帯のコンビナートの灯火が一体となり、息を呑むほどのパノラマが広がります。カメラ愛好家やドライブ客が途切れないのは、この圧倒的な自然と人工美の調和があるからです。